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「財界の鞍馬天狗」中山素平さんが言い遺したこと

  • 指導者の条件

著者 国正武重

“そっぺいさん”の愛称でも親しまれた中山さん。財界の鞍馬天狗の異名をとった元日本興業銀行頭取であり、「高度成長への神通力」「戦後金融史を体現」「ミスター興銀」「奔放な資本主義に警鐘」と評された。高度成長期の日本の経済界をリードした伝説的な人への生前ロングインタピュー。

  • 中山素平(1906 〜2005) 日産自動車とプリンス自動車工業との合併(1966年)、八幡製鉄所と富士製鉄との合併による新日本製鉄の誕生(1970年)など、業界再編の主役だった。同時に、わが国の生命線ともいえる中東産油国とのかかわりも深く、原油の自主開発会社であるアラビア石油の設立にもかかわった。マスメディアは死去を伝えた際、「高度成長への神通力」「戦後金融史を体現」「ミスター興銀」「奔放な資本主義に警鐘」などと記した。

国正武重(くにまさ・たけしげ)
政治評論家,ジャーナリスト.1933年愛媛県生まれ。58年早稲田大学第一法学部卒業。59年朝日新聞に入社し、67年東京本社政治部に配属される。以来、佐藤栄作内閣を皮切りに歴代政権を担当した。78年政治部次長、大平内閣の首相官邸クラブ責任者となる。81年編集委員(政治担当)、93年役員待遇。1995年退社し,以後フリーとして活躍.著書に『漂流する政治』『戦後政治の素顔――記者の証言』『湾岸戦争という転回点』,『戦争体験は無力なのか ある政治記者の遺言』『自民単独支配の終焉』など多数.「湾岸戦争という転回点」で99年度日本記者クラブ賞を受賞